羊蹄山の麓でキャンプ~真狩キャンプ場2
この週末は、シルバーウィークのキャンプレポを途中で放置して美瑛に行っていました。真狩でのキャンプとは正反対にほぼ貸切
の素晴らしいキャンプでした。・・・そのレポはまた後日、ということで、真狩村でのキャンプの続きです。
二日目は、洞爺湖方面に向かいます。


洞爺湖が一望できる場所は、こちら。
サイロ展望台です。

湖畔から見るのもいいですが、ここで見渡す湖の姿は、なかなか感動ものです。
そんな道草をしながら向かった今日の目的地は・・・。

洞爺湖有珠山ジオパーク。
ここでは1977年および、記憶にも新しい2000年の有珠山噴火によって起きた地形の変化を目の当たりにすることができます。金比羅火口、西山山麓火口という、噴火によってできた二つの火口を見ることができるのです。
まずは、金比羅火口に向かいます。

草の生い茂った山道を歩いていきますが・・・。
開けた場所に出たと思うと、そこは旧国道跡。

噴火による地形の変化で使用できなくなり、今は草木の生い茂る山中にその姿をとどめています。
木々の中に埋もれるようにある、倒れかけた電柱。

ここが以前は人の住む場所だったことを教えてくれます。
有珠山の「有」からとった「有くん火口」。(近くに「珠ちゃん火口」という火口もあって、ふたつで「有珠」です)

今はエメラルドグリーンの水を湛えたこの火口の周辺には住宅があったとのこと。
火口のすぐ下にある、巨大な防砂ダム。

1977年の噴火のあと作られ、2000年の噴火では初期の熱泥流を食い止め、住民の避難時間を作ったそうです。
なお2000年の噴火は、北大有珠火山観測所が144時間以内に噴火すると予告、住民は避難を開始。噴火は,ほぼ予告どおりの143時間後だったそうです。(参考:Wikipedia)
住民は避難しましたが、この地区の建造物は大きな被害を受け、遺構として残されています。
熱泥流によって100m下流に流され、埋もれた橋。


熱泥流が押し寄せた地区の住宅。


自然がひとたび猛威を振るえば、これだけのことが起きる、忘れてはいけないと、建物たちは無言のメッセージを発し続けています。
もう一つの火口、西山山麓火口に向かいます。
これは階段ではありません。かつての町道です。

その行く手には、こんなクレーターのような火口が口を開けていました。

彼方の噴火湾を見下ろす風光明媚な場所に突如、ぽっかりと開いた火口がすさまじいです。
火口の逆側を見てみましょう。

アスファルトの道路が突然、途切れて土が盛り上がっているのが分かるでしょうか。
この町道は、1977年の噴火のあと、住民の避難路として作られましたが、実際には噴火による地形の変化で使うことはできなかったそうです・・・。
山から下りてくると、そこは静かな秋の洞爺湖。

噴火の経験をもとに作られ、機能した防砂ダム。研ぎ澄まされ1時間の誤差で的中した予知。一方、避難路として作られたが実際には使えなかった町道。人間の知恵の素晴らしさと、それでも予測しきれない自然の恐ろしさ。この道を歩きながら、子どもたちは何か感じることが出来たでしょうか。
ちなみに西山火口散策路の周囲には90度の高熱の噴気のある箇所がいくつもあります。地球は生きていると実感する場所でした。

北海道には、地球の鼓動や息吹に直接触れられる場所が沢山あります。子供達がこうやって自分で歩き、見て、感じる中で、自然の美しさと素晴らしさを感じるとともに、時には信じられないような猛威を振るう、テーマパークや遊園地とは違う存在であることを心に刻んでくれたらなと思います。

そんな二日目でした。
次回は、美しい真狩村の朝の風景を予定しています。なかなか美瑛キャンプまでたどり着かない・・・。
それでは、また。
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二日目は、洞爺湖方面に向かいます。
洞爺湖が一望できる場所は、こちら。
サイロ展望台です。
湖畔から見るのもいいですが、ここで見渡す湖の姿は、なかなか感動ものです。
そんな道草をしながら向かった今日の目的地は・・・。
洞爺湖有珠山ジオパーク。
ここでは1977年および、記憶にも新しい2000年の有珠山噴火によって起きた地形の変化を目の当たりにすることができます。金比羅火口、西山山麓火口という、噴火によってできた二つの火口を見ることができるのです。
まずは、金比羅火口に向かいます。
草の生い茂った山道を歩いていきますが・・・。
開けた場所に出たと思うと、そこは旧国道跡。
噴火による地形の変化で使用できなくなり、今は草木の生い茂る山中にその姿をとどめています。
木々の中に埋もれるようにある、倒れかけた電柱。
ここが以前は人の住む場所だったことを教えてくれます。
有珠山の「有」からとった「有くん火口」。(近くに「珠ちゃん火口」という火口もあって、ふたつで「有珠」です)
今はエメラルドグリーンの水を湛えたこの火口の周辺には住宅があったとのこと。
火口のすぐ下にある、巨大な防砂ダム。
1977年の噴火のあと作られ、2000年の噴火では初期の熱泥流を食い止め、住民の避難時間を作ったそうです。
なお2000年の噴火は、北大有珠火山観測所が144時間以内に噴火すると予告、住民は避難を開始。噴火は,ほぼ予告どおりの143時間後だったそうです。(参考:Wikipedia)
住民は避難しましたが、この地区の建造物は大きな被害を受け、遺構として残されています。
熱泥流によって100m下流に流され、埋もれた橋。
熱泥流が押し寄せた地区の住宅。
自然がひとたび猛威を振るえば、これだけのことが起きる、忘れてはいけないと、建物たちは無言のメッセージを発し続けています。
もう一つの火口、西山山麓火口に向かいます。
これは階段ではありません。かつての町道です。
その行く手には、こんなクレーターのような火口が口を開けていました。
彼方の噴火湾を見下ろす風光明媚な場所に突如、ぽっかりと開いた火口がすさまじいです。
火口の逆側を見てみましょう。
アスファルトの道路が突然、途切れて土が盛り上がっているのが分かるでしょうか。
この町道は、1977年の噴火のあと、住民の避難路として作られましたが、実際には噴火による地形の変化で使うことはできなかったそうです・・・。
山から下りてくると、そこは静かな秋の洞爺湖。
噴火の経験をもとに作られ、機能した防砂ダム。研ぎ澄まされ1時間の誤差で的中した予知。一方、避難路として作られたが実際には使えなかった町道。人間の知恵の素晴らしさと、それでも予測しきれない自然の恐ろしさ。この道を歩きながら、子どもたちは何か感じることが出来たでしょうか。
ちなみに西山火口散策路の周囲には90度の高熱の噴気のある箇所がいくつもあります。地球は生きていると実感する場所でした。
北海道には、地球の鼓動や息吹に直接触れられる場所が沢山あります。子供達がこうやって自分で歩き、見て、感じる中で、自然の美しさと素晴らしさを感じるとともに、時には信じられないような猛威を振るう、テーマパークや遊園地とは違う存在であることを心に刻んでくれたらなと思います。
そんな二日目でした。
次回は、美しい真狩村の朝の風景を予定しています。なかなか美瑛キャンプまでたどり着かない・・・。
それでは、また。
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この記事へのコメント
有珠山ジオパーク 興味深いです。
私、苫小牧から上陸してすぐに東のほうへ向かってしまうので次回行く機会があればぜひ見てきたいと思いました。
美瑛楽しみにしております~
私、苫小牧から上陸してすぐに東のほうへ向かってしまうので次回行く機会があればぜひ見てきたいと思いました。
美瑛楽しみにしております~
すけべえさん、おはようございます
南の方は、道東とは少し雰囲気の違う魅力があります。
私も自宅からのアクセスの関係であまり行けませんが、今後ちょいちょい行ってみようかなと思いました。
南の方は、道東とは少し雰囲気の違う魅力があります。
私も自宅からのアクセスの関係であまり行けませんが、今後ちょいちょい行ってみようかなと思いました。
この階段状の道路近くに「 ケーキ工場 」があって
僕は昔 ここへトラックで原料などを運んでいました。
もしあの時、僕がまだ輸送の仕事をしていたらと思うと・・・・
運命って偶然じゃないと言いますが・・・
誰一人として負傷者を出さなかったのは大学教授が住民たちへ、足蹴にされながらも根気よく噴火するということを説明して歩いていたからです
それが今では住民たちが率先して「有珠山」を見舞っていこうとボランテイアで
日々記録を付けているということです。
常に自然と向き合ってきた北海道民の意識がさらに高まったということでしょうね
「 観光に影響 」と言う前に まずは「 命 」が大事ということを
知って欲しいですね
僕は昔 ここへトラックで原料などを運んでいました。
もしあの時、僕がまだ輸送の仕事をしていたらと思うと・・・・
運命って偶然じゃないと言いますが・・・
誰一人として負傷者を出さなかったのは大学教授が住民たちへ、足蹴にされながらも根気よく噴火するということを説明して歩いていたからです
それが今では住民たちが率先して「有珠山」を見舞っていこうとボランテイアで
日々記録を付けているということです。
常に自然と向き合ってきた北海道民の意識がさらに高まったということでしょうね
「 観光に影響 」と言う前に まずは「 命 」が大事ということを
知って欲しいですね
ろっぴさん、こんばんは♪
我が家も去年、サイロ展望台やジオパーク行きました。
火山のエネルギーが凄い事もそうですが、死傷者が出なかった事も驚きました。
心残りは中ノ島に行けなかった事です。
北海道は行きたい所が多過ぎて困ります♪
我が家も去年、サイロ展望台やジオパーク行きました。
火山のエネルギーが凄い事もそうですが、死傷者が出なかった事も驚きました。
心残りは中ノ島に行けなかった事です。
北海道は行きたい所が多過ぎて困ります♪
原チャリ屋さん
確かに噴火口の近くにお菓子工場の跡がありました。
北大の噴火予知はすごいですね。2000年は住民被害はゼロ
ですからね。今回はけっこう私、感動しましたよ。
確かに噴火口の近くにお菓子工場の跡がありました。
北大の噴火予知はすごいですね。2000年は住民被害はゼロ
ですからね。今回はけっこう私、感動しましたよ。
Gianさん
私も中ノ島には行きませんでした。次は是非行ってみたいです。
遊覧船よりジオパークを優先しました。しかし道外からキャンプで
きて、かつ各地を回るというエネルギーには頭が下がります。
私はここを去ったら、次に来るのは定年してからでしょう・・・。
私も中ノ島には行きませんでした。次は是非行ってみたいです。
遊覧船よりジオパークを優先しました。しかし道外からキャンプで
きて、かつ各地を回るというエネルギーには頭が下がります。
私はここを去ったら、次に来るのは定年してからでしょう・・・。