3年間の北海道キャンプの終わり
北の大地での3年間。すごく長かったような気もするし、今となれば一瞬の出来事だったような気がします。
3年と2ヶ月前のあの日。新千歳空港が近づき、まもなく着陸しますというアナウンスに窓から外を見ると、そこには広大な緑の大地がどこまでも広がっていました。
その瞬間、いま自分はずっと思い描いていた場所にやってこれたのかもしれないという予感が頭をよぎりました。
前任者と落ち合い車が道央道を北に向かって走り始めた頃には、その予感は確信に近づいていきました。
その日は、私が生まれて初めてこの北の大地にやってきた日でした。
それから3年間。大地が紅葉で真っ赤に燃え、いつしか白い分厚い雪に閉ざされ、地吹雪が吹き荒れ、そして雪が融け花が咲き乱れる、四季の真ん中で暮らしてきました。
その日々がもうすぐ終わろうとしています。
始まりと同じように、終わりも突然でした。
たぶんこれが最後になるだろうと、行った先は美笛キャンプ場。
息子と私が二人して「一番!」と思ったキャンプ場です。
下の娘は最後の思い出に地元の児童館主催のリンゴ狩りへ。(なんと参加料50円!)
息子と二人で最後の(たぶん)北海道キャンプに出かけました。
さすが美笛、夕方にはかなりの混み具合で賑やかでしたが、最後のキャンプ、賑やかなのも悪くない。
もう、そんなに言葉、要らないですね。
美笛にもう一度来れた、それだけで十分だ。
ほんとに好きだったな、ここ。
子供たちも大きくなった。
この北の大地が心と身体を育ててくれた。
下の娘は幼稚園、息子は小学校3年生だったのが今や2年生と6年生。
多感な時期をこんな大自然の中で過ごさせることができた。そのぶん、家ではお母さんにかなり勉強、しごかれてたけどね。
どれだけのものを見たのか。
支笏湖の夕陽を眺めながら、思い起こすさまざまな風景。
陽光きらめくオロロンライン。真っ赤な夕陽の落ちる知床岬。宝石のように蒼い積丹の海。
そして冬の朝のダイヤモンドダスト。
思い出せばきりがない。
いい3年間だった。
まだもう少し、あともう少し、北海道を味わって、本当のラストにしたいと思います。
それでは、また。
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