羊蹄山の麓で数日を過ごし、その余韻も残る9月最後の週末、初めて息子と2人でキャンプをしました。
場所はこちら。
国設白金野営場です。
日本ていう国は4月からいろんなことが始まるので、そのちょうど半分が終わる9月は、何かと気忙しくなりますね。
と言いながらもやっぱりオン／オフは無いとやっていけない！そんな思いでキャンプを企画していると・・・。
奥さんから「子供と二人で行ってみたら？」という提案が。
そういえば今までキャンプといえば家族全員でしか行ったことがありません。それが当たり前と思っていましたが、もっといろんなやり方があっても面白い。ちょうど最近、昔、自転車ツーリングキャンプに使った小型テントを引っ張り出してみたところでした。息子も小学五年生、そろそろお母さんと別行動する時間も必要です。この小さなテントで息子と二人で泊まるのも面白いんじゃないか？
またまた土曜の午前中に残った仕事を片付けて、やってきました、白金野営場。
なんと貸切状態！！
管理人さんに「今日はお客さんいませんねぇ」と聞いたところ「さっき、残りの人たちが帰って、全員いなくなったとこだよ」と教えてくれました。
9月末までの営業だし、天気は下り坂なので、シルバーウィークが今年のピークになったようです。
しかし、私としては嬉しい誤算です。先日の真狩キャンプ場、確かにいいキャンプ場でしたが、人が多いのに少し辟易。やっぱりキャンプは、ぽつんとテントを張って静かな時間を過ごしたい。特に今日は、折角の息子と2人の時間。ゆったり会話する時間が欲しい。
そんな気持ちが、図らずも叶えられたわけです。
美瑛の森の中、道内でも屈指のキャンプ場が貸切とは！
嬉しい気分で荷物を下ろし始めます。ここはサイト内駐車禁止ですが、荷卸時だけは車で進入することができます。
と、ここまではうまくいっていたのですが・・・。
問題が発生。
テントの入ったスタッフバッグを開けた息子が「父ちゃん、上に吊るすのが無いよ？」と言い出しました。
「そんなこと無い、フライシートは別の袋だよ」
前日、フライシートを本体とは別の袋に確かに入れたのは覚えています。
「でも無いよ？」
「そんなこと無いからちゃんと探して！」
でもそのとき、私の脳裏にパッキングの光景がフラッシュバックしました。
・・・・ポール忘れた。上に吊るすのってフライじゃなくポールのことなんだ。
本体とフライシートをバッグに入れたのは覚えていますがポールを入れた記憶がありません。明らかに自宅に置いてきています。自宅からキャンプ場までは2時間。往復4時間。取りに戻るという選択肢は厳しいものがあります。でも、楽しみにしていた息子に「帰ろう」とは言えない・・・。奥さんに電話で相談したら「バンガロー泊にしたら？」確かにバンガローは空いています。テント泊なら二人で600円、バンガローは3,500円だしワイルドさは減るけど、この際仕方が無い。
さっき受付したばかりの管理棟に行き、管理人さんに事情を説明、「バンガローに切り替えたいんですが？」と打診しました。
すると管理人さん「バンガローは空いてるけど、テントがいいんだろ？キャンプしたいんだろ？」
私が戸惑いながら「ええ、まぁそうですが？」と答えたところ・・・。
「じゃぁこれ使って。」と渡されたのは、管理人さんのテントでした。
写真の青いテントは、国設白金野営場の管理人さんのテントです
どうもありがとうございました。内地の皆さん、北海道って、こんなところです。
ドタバタで始まった息子と2人のキャンプ。あんまり忘れ物はしないほうだと自分では思ってるんですが、こんなこともあるんですね。
そして、十勝岳の上に月が出て・・・。
さっき美瑛の町中のスーパーで買ってきた食材を取り出して、熾した炭火で焼いていきます。
道東の秋刀魚です。
父ちゃん、美味しいね。息子が呟きながら秋刀魚や芋にかぶりつきます。
夜になるにつれしんと冷えてきた空気の中で、炭火の爆ぜる音が響きます。やっぱりいいキャンプ場だなぁ・・・。
お腹が一杯になったら温泉です。
息子と二人でどこにしようかと楽しい会議の結果、今回は「
白金四季の森ホテルパークヒルズ」に決定。
「北海道キャンピングガイド」綴じ込みのクーポンで、2人1,600円のところが1,000円。
この本、クーポンで元取れちゃいますね。
かけ流しの、いいお湯でした。白金温泉の湯って、すべすべしてて気持ちいいです。
温泉に入り、温まったままシュラフに潜り込むと息子はすぐ寝息を立て始めました。
そうやって初めての2人キャンプの夜は過ぎていきました。
そして翌朝。
朝露で湿った枯れ枝を乾かしながら焚き火。
天気は下り坂。でも、晴天とは違う、なんとも秋らしい雰囲気が漂います。
とても静かな時間が流れます。
男2人のキャンプの朝ごはんは、勿論手抜きです（笑）
インスタントのご飯にカップ麺、そして缶詰。
でも、そんな食事が旨かったりします。
9月末でクローズする白金野営場。もう来年は来れないかもしれない、この場所をしっかりと目に焼き付けてきました。
昨年は夏に来ましたが、秋に向けて木々が色づき始めた風景も似合います。
クローズするなんて勿体ない・・・そう思ってしまいます。
初めての息子との2人キャンプ。母親や妹が居ると甘えたり、妹と遊んで手伝わなかったりする息子が、せっせと設営や撤収を手伝う姿が面白く、ちょっと頼もしかったりしたキャンプでした。こんな時間も、いいものだなと思った二日間でした。
で、何を喋ってたのか？あまり覚えていません。でも、いいんです。何を喋ったかじゃなく、二人でこんな時間を過ごしたことが大事だから。
・・・ちなみにこの日の美瑛、午後は土砂降り。借りてたテントは真っ先に片付けましたが、タープはびしょ濡れのまま積み込む結末となりました。
ポールを忘れたり、撤収のタイミングが合わなかったり。やっぱり、いつもと違うメンバーだと調子が狂うのかな。
最後までドタバタのキャンプでした。
そんな話で、それでは、また。
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